SARVAORB Offical Web

Abstract Core

SARVAORBのガラス彫刻について

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16世紀のスイスで生まれ、現在では殆ど見ることの出来ない手彫りによるグラスリッツェンというガラス彫刻。
SARVORBは、そのグラスリッツェンの中でも更に難易度の高い点刻彫りをメインとした技法で彫刻致しております。
グラスリッツェンは絵画的で非常に繊細な表現を可能とする反面、制作に多くの時間を必要とし、その生産性の悪さとヴェネチアングラスの出現により廃れていきました。

現在では手軽さや制作時間の短縮化から、ルーターやサンドブラストといった機械で彫る技術と、薬品でガラス表面を溶かしてエッチングする技術が世界中の殆どで使用されています。

しかし、SARVAORBでは敢えて伝統的な手彫りでの表現を重要視しています。
時代の流れに逆らった技法ですが、手彫りでしか表現出来ない領域の感性や煌めきに新しい発見があるからです。
更には、手彫りの中でも時間・忍耐力・集中力を要する点刻彫りという技法を殆どの工程で使用しております。

点刻彫りはまさに点と点の集合体において濃淡を表現するので、絵の表面が面ではなく細かな凹凸の集まりとなります。その為、光の乱反射をより多く引き起こし、より輝きを発生させます。
これは、ルーターやサンドブラスト、薬品などを使用する彫刻では表現出来ない領域であり、点刻彫りならではの輝きがそこに在ります。
おそらく、この点刻彫りという非常に面倒な技法をメインに表現するアーティストは世界中を見渡しても私だけであると確信していると同時に、少し淋しい気持ちもあります。

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